「実現したいこと」と
「現状の機器でできること」を
比較してアドバイス
常日頃から親しくさせて頂いている企業様の場合、自然と、
「機器を納品するタイミング」=「無料診断の機会」になっていますね。
常日頃から無料診断を行っていて良かったと感じるエピソードをご紹介します。
いつものように機器の納品のためにご訪問したときのことです。開口一発、
「時間とコストをかけられない案件がある。なんとかしてほしい」
と言われました。本当にお急ぎの様子だったので、立ち話で要点をヒアリングし、
移動時間を利用してメーカーと打ち合わせを開始。
先方が普段ご利用になっている機器も、メーカーの得意領域も知っているため、
すぐに最適な答えを出せました。
結論、通常600万円で販売している自動計測機を、
ご予算の100万円以内に収めてご提案することに。
なぜそんなことができたかと言うと、多種多様な搭載機能のうち、
必要な機能に絞って利用できるようカスタマイズしたからなんです。
さらに、試作機も一週間ほどで手配したので、
最終的には一か月で納品することに成功しました。
必要な機能を、必要なぶんだけご提案することで、時間もコストも節約でき、
お客様にも大変喜んで頂けました。
常日頃から無料診断を受けていると、ピンチを乗り切れる可能性も
高くなるのではないかと思います。
私は主に、大学など研究機関で使われる計測機器をご案内しています。
研究機関の場合、新しい試みに取り組むなかで計測作業を行うため、
会話のなかで「その研究で成し遂げたいことはなにか」を丁寧に理解ことが大切です。
例えば、お問合せで多いガスクロマトグラフィー。
試料の状態や目的に応じて様々な導入方法を選択可能なので、
問合せのとっかかりとして非常に多い印象ですが、
お話を聞いていくうちに、意外なご提案内容に着地した経験があります。
最初はGCMSのお問合せをいただき、仕様についてのお打合せを開始したのですが、
話を聞くうちに、先方がされたいことは、
①オイルの劣化による成分変化の確認
②不純物混入の有無
③水たまりに含まれているオイルの質の判定
だということが判明しました。
この場合、物質に赤外光を照射し、透過または反射した光を測定することで試料の構造解析や定量を行う分析手法であるFTIRが適当だと思われましたので、
さっそくアプリケーションなどの資料を準備し、ご提案しました。
結果、見事ご採用いただき、とても満足していただけました。
しかも、それまでは機器単体でのお問い合わせが多かったのですが、
FTIRの件があってからは、最初から分析対象物そのものを挙げられ、
「これを分析したいので、良い分析方法を提案してほしい」
というご相談をいただくように。
パートナーとして認めていただけたようで、本当に嬉しい経験でした。
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